2020年12月14日

<<BSデジタル放送の最新状況>>
視聴ターゲット拡大へ 見逃し配信で新たなウィンドー
「広く浅く」から「狭く深く」 年齢に限らない特定層の構成目指す

 BSデジタル放送が12月1日、20周年を迎えた。2000年に、NHK、BS日本(BS日テレ)、BS朝日、BS-i(BS-TBS)、BSフジ、BSジャパン(BSテレ東)、WOWOW、スターチャンネルのテレビ放送8社と、独立データ放送7社、音声放送4社によってスタートしたBSデジタル放送。中でも衛星放送初参入を果たした在京民放キー局系5社は、「視聴者ゼロ」の状況から市場を切り開き、地上波テレビとの兼ね合いに配慮しながら存在価値を高めてきた。これら5社に最新状況を聞いた。〈続きは本紙で〉

2020年12月14日号 主な記事

 ●みなとみらいのイルミネーション企画に参加 変化する光と音を体感/ソニーPCL
 ●秋田テレビ、ミハル通信、ドコモが5GでTS信号伝送実験
 ●フォーラムエイトが「デザインフェスティバル」でVRの産業活用などを訴求
 ●10月の4K対応テレビ国内出荷前年同月比で25.1%増加

特集

● BSデジタル20周年特集
・21年3月から4K放送 ネット直接加入も/WOWOW
・BSデジタル20周年 立ち位置模索しながら成長 視聴者層の棲み分け実現

● 放送機器2020トレンド 特集 第2弾 <各社のトピックス、新製品>
・リモートの次は仮想化と分散化 「どこからでも制作」実現へ
・コンパクトな12G-SDI ベースの中継システム構築/コスミックエンジニアリング
・主力の小型ディスプレー 業務用途で市場拡大/エーディテクノ
・制作向けワークステーション 高解像映像処理を効率的に/マウスコンピューター
・KVMシステムを訴求 高画質・低遅延を実現/IHSE
・25G IP/12G-SDI対応 波形モニターの機能強化/リーダー電子
・小型の高速度カメラ 低価格で多彩な機能/MEDIAEDGE
・LiveUの最上位機種 4K HDR映像サポート/三信電気

放送

● BSデジタル放送の最新状況 視聴ターゲット拡大へ 見逃し配信で新たなウィンドー

プロダクション

● みなとみらいのイルミネーション企画に参加 変化する光と音を体感/ソニーPCL

デジタル映像

● フォーラムエイトが「第14回デザインフェスティバル」 VRの産業活用などを訴求

プロ機器

● 「第4回映像伝送EXPO」「第3回4K・8K映像技術展」リモート制作や伝送用機器を実演

映画/番組/CM

● 映画「また、あなたとブッククラブで」 女性の側から見た人生を考えさせる1作

統計・調査

● 20年10月 薄型テレビの出荷数量 4K対応は25.6万台 前年同月比で25.1%の増加/JEITA

総合

● 5Gを使ったTS信号の伝送実験/秋田テレビ、ミハル通信、NTTドコモ
● ウイルス不活化技術搭載 ダウンライト型装置を発売/ウシオライティング

イベント一覧

● 第4回 羽倉賞を発表 「能登ひばスピーカー」が受賞

「第4回 羽倉賞」は、「第14回FORUM8 デザインフェスティバル」で発表された。
「羽倉賞」は、最先端表現技術利用推進協会(表技協/伊藤裕二理事長=フォーラムエイト社長)の創設者の1人であり、3D(立体視)映像、ホログラフィー、VRなどの研究・普及に多大な功績を残した、故・羽倉弘之氏(2016年没)の功績を称え、17年に創設された。分野を問わず、最先端の表現技術を活用した作品および取り組みを通して、社会に貢献した功績を表彰している。
今年の羽倉賞には、北陸最先端音響工学研究所(石川県金沢市)の「能登ひばスピーカー」に決定した。これは、スピーカーユニットを電流駆動し、検知した起電力および電流信号からボイスコイル速度を高速アナログ信号処理により予測して、フィードバック系を構成する革新的なスピーカー駆動回路技術。センサーレスのため高速応答で、一般的に使用されるスピーカーユニットに使えるという。
表彰式でプレゼンターを務めた表技協会長でデジタルアーチストの長谷川章氏は「音響関連が羽倉賞を受賞するのは、今回が初めて。今後も多様な分野のユニークな技術を待っている」と感想を述べた。
また、フォーラムエイト賞は「1枚画像からのフォトリアリスティックな歌唱およびダンスキャラクタ自動生成」で早稲田大学 先進理工学部 応用物理学科が受賞した。顔写真のみから高精細な顔モデルを作成する技術、歌唱音声のみからリアルな表情を生成する技術、着衣全身写真から3次元人物モデルを生成する技術、ダンスのマーカーレスモーションキャプチャーの技術を組み合わせ、歌って踊るキャラクターの自動生成を実現した。


● MPTE AWARDS 表彰式 TBSの「文字起こしアプリ」 第23回経済産業大臣賞を受賞

日本映画テレビ技術協会は、映像制作現場の優秀な技術や開発をより広く顕彰する「MPTE AWARDS 2020」の表彰式を、11月2日に東京都港区の六本木アカデミーヒルズ49オーディトリアムで、例年どおり、CoFesta 2020のパートナーイベントとして、また、東京国際映画祭の一環として実施。十分な新型コロナウイルス感染症の予防対策をした上で、受賞関係者のみに限定して開催した。
表彰式では「第73回 技術開発賞」および「第73回 映像技術賞」、「第38回 青い翼大賞(学生作品の映像技術賞)」、そして「第23回 経済産業大臣賞(日本映画テレビ技術大賞)」の各賞が関係者に贈られた(「技術開発賞」「映像技術賞」は9月28日号既報)。
経済産業大臣賞(日本映画テレビ技術大賞)は、同協会が選定した「技術開発賞」および「映像技術賞」から、それぞれの担当理事会で選定した技術開発賞1件、映像技術賞2作品を合わせた3件の中から選出される。
今年の同賞は、TBSもじこラボ(TBSテレビ)の「文字起こし地獄を救うweb アプリ『もじこ』~音声認識AIによる文字起こしエディタの開発」が受賞した。
「もじこ」は、テレビ・ラジオ業界で大きな負担となってきた「文字起こし業務」に特化したウェブアプリ。取材した音声・動画ファイル、リアルタイム音声のしゃべり言葉を、IT各社の最新の音声認識AI技術を自由に選択して自動でテキスト化する。その後、修正・編集が可能で、世界120の国と地域の言語に対応している。TBS・JNN系列で導入、労働時間の削減に大きく貢献し、評価されており、外販も開始している。


● 16、17日にプライベート展 Mistika製品などをデモ/レスターコミュニケーションズ

レスターコミュニケーションズは「プライベート展」を12月16、17日に開く。
出展内容は「遠隔地プレビュー対応カラーマネジメントのデモ」、「マスターモニターキャリブレーション効果比較デモ」、「Mistika Ultima Ver10.1(新バージョン)の機能説明」、「Mistika Workflowsのデモ」となっている。
なお、この内容とは別に「Mistika ウェブセミナー」も1月に実施する予定。
【日時】12月16日/13-17時、17日/11-17時(密をさけるため開催期間内で1社1時間を事前に設定/新型コロナ感染予防対策を実施。接触人体温度計測器の設置を予定し、体調によっては入場を控えてもらう場合がある)
【会場】レスターコミュニケーションズ 大崎本社(東京都品川区北品川5-9-11 大崎MTビル3.4階)
【申し込み・詳細】https://www.restarcc.com/mistika_reservation.html


● 最新ディスプレー情報 ウェブセミナーで解説/アークベンチャーズ

アークベンチャーズは、グループ会社のTEProS東京企画装飾と合同セミナーをオンライン(Zoom)で開く。欧州やアジアなど海外で採用されている最新ディスプレーの事例報告や、コロナ禍において社会が求める空間づくりにサイネージをどう役立てるかなど、最新情報を伝える。
テーマ1「LEDディスプレイのトレンドから考えるデジタル空間デザイン」では、LEDディスプレーのトレンドの高精細LED、自由度の高いLEDから、今後のLEDディスプレーの常設設置を考える。
テーマ2「withコロナ時代のデジタルサイネージ活用法」では、フィジカルとデジタルが融合したハイブリッドサイネージや、非接触、ソーシャルディスタンスを意識したデジタルサイネージ活用法を提案する。
【日時】12月17日/16-17時
【参加費】無料(事前登録制)
【申し込み・詳細】https://www.ark.ventures/webinar


● リアル展示会を中止 オンラインのみで開催/CP+2021

カメラ映像機器工業会(CIPA)は、「CP+(シーピープラス)2021」について、パシフィコ横浜 展示ホールでの開催を中止し、「CP+2021 ONLINE」の単独開催とすることを決定した。
国際的なカメラと写真映像のイベント「CP+(シーピープラス)2021」は、パシフィコ横浜での展示とオンラインが複合した新しい形態での開催を目指していたが、現在の新型コロナウイルス感染者数の急速な再拡大という事態により、やむなくリアル展示を取りやめた。今回はオンラインという形で、カメラ・写真映像産業と写真映像文化を引き続きアピールしていくとしている。
【日程】2021年2月25-28日、アーカイブ公開は3月31日まで
【入場事前登録】21年1月20日開始
【詳細】https://www.cpplus.jp

連載

コロナ2020(下) テレビ界のリデザイン

定期購読についてはこちら毎月4回(月曜)発行

映像新聞を年間購読すると、デジタル版もご覧になれます。
デジタル版は最大5端末までのログインが可能です。

映像新聞は、放送やブロードバンド、デジタルコンテンツプロダクション、映像制作者など映像業界へ向け、ビジネスとテクノロジーの両視点で情報を発信しているビジネスを熱くする専門紙です。
さらに詳しい記事・画像は本紙でご覧いただけます

ご購読のお申込みはこちら

NAB(エヌエービー=全米放送事業者協会)新代表のカーティス・レジェット氏よりビデオメッセージ

お知らせ

映像新聞からのお知らせ

ご購読のお申込みはこちら[毎月4回(月曜)発行]