2024年3月18日

総務省 衛星放送WG
共同衛星の中継器数 強まる左旋未搭載の流れ
地上波の代替は現行衛星で可能
視聴者に対する責任指摘する意見も

総務省の衛星放送ワーキンググループ 第5回が6日に開かれ、議論のテーマ「衛星放送のインフラコストの削減」の論点である「共同衛星に搭載する中継器数」について、中間取りまとめに向け、落としどころが探られた。中継器数の焦点である左旋中継器に関しては、搭載しないことを支持する流れが強まったが、「左旋の受信環境を整備した視聴者の努力が無駄になってしまう」との厳しい意見もあった。〈続きは本紙で〉

2024年3月18日号 主な記事

 ●日本アカデミー賞/「ゴジラ」が最優秀作品賞
 ●IIJが「東京・春・音楽祭」で73公演をライブ配信
 ●「MWC24バルセロナ」報告(2) 整い始めたIoTの無線環境新提案も登場
 ●JEITAが発表/AV&IT機器の世界需要

放送

● 共同衛星の中継器数 強まる左旋未搭載の流れ/総務省 衛星放送WG
● NHKネット配信必須業務化関連の放送法改正案 GW明け成立へ
● AnimeJapan2024に出展/TOKYO MX
● マスターのリモート統合監視で実証実験 省力化・効率化を検証
  /テレビ北海道、テレビ東京、テレビせとうち

CATV/CS

● IoT技術活用し河川情報 データ放送でリアルタイム配信/広域高速ネット二九六
● 公式アプリに新機能追加 地域ニュースも視聴可能に/スターキャット
● 震災伝承映像に新作 語り部たちを記録/J:COMが無料公開

インターネット/通信

● 東京・春・音楽祭の73公演をライブ配信/IIJ
● 日経CNBCの英語放送 5月までトライアル配信/JCTV
● 移動通信の祭典「MWC24バルセロナ」報告(2) 整い始めたIoTの無線環境

プロ機器

● 「Immersive LED System」 YOASOBIのツアーで採用/ヒビノ
● 「LinkBox2」 トラッキング装置が一新 新型センサーで精度が向上/VGI
● スタジオヘッドホンを発表 音楽制作用に2種類のパッド/ゼンハイザージャパン
● CATV局の新規事業を支援 蓄電池の販売スキーム構築/伊藤忠ケーブルシステム
● 札幌からの伝送実験に参加 8K、22.2chで一般公開/アストロデザイン
● UHB中継車にルーターを納入/池上通信機
● iPhoneから直接記録 外部モジュールを発売/銀座十字屋ディリゲント事業部

ディスプレー/大型映像

● アート&サイエンスフェスティバル 「太陽の塔」でプロジェクションマッピング
● 中国・シンセンの中心地 LEDライトショー 観光の目玉として実施
● 羽田空港第2ビルにデジタルサイネージ 透過型LEDを利用
● アンプラスのゴルフ体験型ショールーム/BenQの投写機採用

映画/番組/CM

● 4月改編 サンド伊達の持ち込み企画 満を持してレギュラー化/BS-TBS
● 映画「戦雲-いくさふむ」 沖縄で進行する軍事要塞化の実態に迫る

統計・調査

● AV&IT機器の世界需要動向 フラットパネルテレビ/JEITA

総合

● ブリ養殖給餌業務の完全無人化 ローカル5Gで自動操船
  /シンクレイヤ、ZTVなどが実証

イベント一覧

● 第47回日本アカデミー賞 「ゴジラ」が最優秀作品賞 撮影ほか技術部門を独占

第47回日本アカデミー賞の授賞式が8日に開催され、最優秀作品賞が「ゴジラ-1.0」に贈られた。
同作品は最多となる計8部門の最優秀賞を受賞して会場を席巻。山崎貴監督は最優秀脚本賞も獲得した。また、同作をはじめ多数の映画を手掛けた故・阿部秀司プロデューサーには、音楽家の故・坂本龍一氏とともに会長特別賞が贈呈された。
以下は主な受賞者と作品、コメント。
◆最優秀美術賞=上條安里『ゴジラ-1.0』「劇中の戦闘機『震電』は小学生のころプラモデルで遊び、50年後に映画で作れた。感無量だ」
◆最優秀撮影賞=柴崎幸三『ゴジラ-1.0』「1955年にゴジラ第1作が公開され、その年に僕は生まれた。今回はゴジラ70周年であり実写版30作目。縁を感じる」
◆最優秀照明賞=上田なりゆき『ゴジラ-1.0』「28年前、制作会社ロボットで仕事をして以来多くの作品と出会い、とうとうゴジラにも会えた。阿部さんありがとう」
◆最優秀録音賞=竹内久史『ゴジラ-1.0』「体感型を意識して音を作り、ドルビーアトモス、IMAXで作品に没入感と恐怖感を与えられた」
◆最優秀編集賞=宮島竜治『ゴジラ-1.0』「山崎組では『見たことのない景色』が見られる。この作品は編集助手を含めたチームワークでできた」
◆最優秀音楽賞=上原ひろみ『BLUE GIANT』
◆最優秀助演男優賞=磯村勇斗『月』
◆最優秀助演女優賞=安藤サクラ『ゴジラ-1.0』
◆最優秀外国作品賞=『ミッション:インポッシブル/デッドレコニン グPART ONE』
◆最優秀アニメーション作品賞=『君たちはどう生きるか』
◆最優秀主演女優賞=安藤サクラ『怪物』
◆最優秀主演男優賞=役所広司『PERFECT DAYS』
◆最優秀監督賞=ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』
◆第47回特別賞=シネバザール、東京現像所


● 第9回 関西放送機器展 出展者の募集を開始 大阪で7月10、11日に開催

関西放送機器展実行委員会(構成:アジア太平洋トレードセンター、テレビ大阪、テレビ大阪エクスプロ)は、プロフェッショナル向け放送・業務用機器展「第9回 関西放送機器展」を7月10、11日に大阪市住之江区の大阪南港ATCホールで開催するにあたり、出展者の募集を開始した。
同機器展は、映像制作・放送機器や映像編集・照明・プロオーディオまで各社の最新の機器・システムが集結する。
企画ゾーンの「プロオーディオゾーン」では、DAW、マイクロホン、各種収録機器、関連ソフトウエアなど、プロのニーズに応える高品質、高信頼性システムを網羅。
「配信機器・次世代通信ゾーン」では、リモート収録、スタジオ用のリモート出演モニターやリモートプロダクション関連機器、IP伝送や光伝送など動画の配信・伝送技術などを展示する。
さらに「デジタル映像トレンドゾーン」では、テレビ番組との融合で新たな風をもたらすものとして、技術革新が進むVRやAR技術、放送コンテンツとしてのさらなる取り込みが期待されるeスポーツ、マッピング技術などトレンドのデジタル映像技術がそろう。
なお出展料について、日本映画テレビ技術協会の法人会員は特別料金で出展できる。また小間数に応じて、出展料の割引を実施。出展の申し込みは5月10日まで。
【詳細】https://www.tv-osaka.co.jp/kbe/


● 26日にセミナー開く AIの使い方と権利/JAVCOM

日本ビデオコミュニケーション協会(JAVCOM)は、第167回セミナー「AIを使えば仕事は3倍早くなる!? ~知らないと損するAIの使い方と権利~」を3月26日に開く。参加申し込み締切日は3月19日。
「講演1」ではAIの基礎概念から始め、映像業界におけるAIの活用方法やAI活用するための人材育成、「講演2」では生成AI・基盤モデルなど新しいAI技術および、それらを利用するサービス・アプリケーションの開発について説明。
「講演3」では、AIの利活用に伴う法的リスクを把握しつつ、近時の政策動向などを踏まえた実務対応を解説する。
【日時】3月26日/14-18時
【会場】東放学園 清水橋校舎2F(東京都渋谷区本町3-40-6)
【会費】JAVCOM会員社・後援団体会員社=6000円、一般参加者=8000円
【詳細】https://javcomnpo.or.jp/


● 2024年度アワードのエントリーを募集中

日本映画テレビ技術協会(MPTE)では、「MPTE AWARDS 2024」各賞のエントリーの募集を受け付けている。締切日は4月1日。
同アワードでは、毎年「技術開発賞」「映像技術賞」の選定をしており、いずれも77回目を迎える。
「技術開発賞」は、映画・テレビなどの技術に関係ある、原則として日本国内における発明・考案・研究・開発などから、特に優秀なものとして推薦された候補を対象に選定する。
また「映像技術賞」は、2023年4月1日から24年3月31日までに、日本国内で初公開された劇場公開作品および放送作品を制作するために使われた技術で、特に優秀なものが対象となる。
なお、表彰式は11月初旬開催を予定している。
【詳細】https://mpte.jp/


● TYO学生ムービーアワード発表 「初心者」テーマの短編 最終ノミネート5作品から各賞

TYO(東京都港区)は7日、第4回「TYO学生ムービーアワード」の表彰式を、東京都港区の赤坂インターシティコンファレンスで開き、最終ノミネート5作品の中から受賞作品を発表した。
同アワードは、テレビCM、オンライン動画などを中心とした多様なコンテンツの実績ノウハウをもち、CM、映画などの映像ディレクターを数多く生み出してきたTYOが、次世代の才能の発掘と育成、さらには、映像業界全体の発展に寄与していきたいという思いで開催している学生向けショートフィルムコンテスト。
今回は「初心者」というテーマで、学生が自由に制作した60秒のショートフィルムを募集。最終ノミネート作品を選出するにあたり、特別審査員として俳優で国際短編映画祭代表の別所哲也氏と、男女8人組の「ダウ90000」主宰として演劇・お笑い・コント・ドラマなど多様な分野で活動する蓮見翔氏が参画した。
表彰式において、審査員の1人であるTYO社長の早船浩氏は「今回もさまざまな作品が寄せられた。それをどう解釈するか、どう理解するか、見ていて楽しかった。映像を作って表現して伝わる形にすることは、とても魅力的でやりがいのある仕事と感じている。皆さんが将来の映像業界を盛り上げていってほしい」と総評した。
各賞は以下のとおり(敬称略)。
【金賞】 『Brave Grandpa』 立命館大学 映像学部映像学科3年/グループ応募・代表者 佐野文哉
【銀賞】 『おじいちゃんデビュー』 佐賀大学 芸術地域デザイン学部芸術地域デザイン学科 地域デザインコース3年/桶本優
【銅賞】▽ 『「初」』 立命館大学 映像学部映像学科2年/グループ応募・代表者 盛岡三夏▽ 『Unknown Noise』 武蔵野美術大学 造形学部視覚伝達デザイン学科2年/佐藤雪乃
【審査員特別賞】 『トラバーチン模様のうた』 関西大学 総合情報学部 総合情報学科2年/グループ応募・代表者 瀬こころ

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